「0」から「1」へ

伝えたいことを思いつくままに記します

STEAM

数年前から海外を中心に注目されているSTEAM教育。
STEAMとは5つの学問分野の頭文字を取ったものでScience(科学), Technology(技術),Engineering(工学), Arts(芸術), and Mathematics(数学)を指しています。
聞いたことはありますか?

近年、AIの進化によって社会構造は著しく変化しています。
そのように社会が変わっていく中で必要となるのが、変化に流されるだけではなく、”新たな変化を生み出せる能力を持つ人材“です。(AIは過去のデータ・サンプルを利用して何かを生み出すことは得意としていますが、0ベースで何かを生み出す作業はまだ苦手と言われています)
それにも関わらず、変化を生み出すことができるデザイナーやエンジニアは全世界で不足しています。
そこで新たな変化を生み出す人材を育てるために、いま世界ではSTEAM教育がどんどん取り入れられています。ものづくりに特化した科目を複合させたSTEAM教育は、今後、全世界で必要となっていくと予想できます。

東京大学生産技術研究所 次世代育成オフィスでは最先端の科学技術をテーマにした動画を紹介しています。興味のあるテーマがある人はYOUTUBE上の動画にリンクしていますので、観てみてください。

http://ong.iis.u-tokyo.ac.jp/ong-steam-stream/

文か理か

高校1年生になって間もないですが(入学式も行えておりませんので、実感がわかないかもしれませんが)、本校では高校2年生より文系と理系に分かれます。


厳密には例年10〜11月ごろに次年度の科目選択(平たく言うと次年度受ける授業の選択)があります。その際に文系科目を選択すれば文系に進み、理系科目を選択すれば理系に進むことになります。


文系に進んでから後々、理系に変えることは色々と容易ではありません。

文系か理系か。進む方向性によって進学できる学部学科が絞られ、学部学科によって将来の職種も見えてくるため、1つの大切な選択かと思っています。


今年は様々なスケジュールの変更が余儀なくされていくかと思いますが、ひとまず例年通りの10〜11月あたりを目安に自分自身の進路について考えていきましょう。


自分の興味はどこにあるのか。

大学にはどういった学部学科があるのか。

どのような大学があるのか。


この時期をうまく活用して調べてみるといいでしょう。

google classroomの1年1組のHRでも課題として皆さんに配信していますが、本は普段読みますか?オススメの本はありますか?

高3の受験期に入るとあまり本を読む時間が取りにくくなりますので、高1、2のうちにたくさんの良書に出会ってほしいです。

私は数学の教員らしく次の本をオススメしたいです。
結城 浩数学ガール」シリーズ

少年少女が主人公の物語で、様々な数学にまつわる話が登場します。数学の話…と言われると構えてしまいますが、細かいことはわからなくても物語として十分に楽しめると思います。これまでに学んだ数学の知識にはこんな背景があったのかと知るかもしれません。
大きな本屋さんの数学書コーナーに並んでいることが多いです。

去年、担任したクラスに数学科へ進学した女の子がいました。その子も楽しそうにこの本を読んでいたのが印象的でした。

皆さんもオススメの本があればgoogle classroomの方で教えて下さい。(すでに教えてくれた人、ありがとう)

世界大学ランキング

https://japanuniversityrankings.jp/topics/00130/


あまり聞き慣れないかもしれませんが、世界の大学の順位をランキングしたものが毎年発表されています。

日本は東京大学の36位がトップで、京都大学の65位、東北大学と続いております。順位が下がると他の大学が続いて登場しますが、上位10位の有名大学の壁は高い印象です。


3年前に2位のカリフォルニア工科大学、4位のスタンフォード大学、5位のマサチューセッツ工科大学、7位のハーバード大学の見学をさせていただきましたが、とてもアカデミック(伝統的で格式が高い)で感激しました。

日本人の在校生にも何人か話を聞きました。毎日の課題に追われながら必死についていっているようでしたが、とても充実した表情をしていました。どうせ通うなら勉強が大変な大学へ通うべきと改めて感じました。


日本の大学生との違いは何かと考えましたが、読書量が圧倒的に多いのが海外の大学の特徴です。4年間で400〜500冊ほどの本を読むそうです…!しかも1冊1冊は薄いものではありません。

また、授業は講義形式もありますが、ディベート形式の授業が多く、どれだけの内容をどれだけ積極的に発言したかを点数化して成績とするそうです。厳しいですね。

読書とディベート。このインプットとアウトプットの量と質を求めるのが海外大学の特徴です。

もちろん、世界大学ランキングに入っている日本の大学においてもこういった姿勢を問う雰囲気が年々濃くなってきています。


このランキングが大学の序列を表すものではありません。各大学にはそれぞれの魅力がありますので比較できるものではありません(ただしこのランキングはある程度の基準を元にランキングを作成しています)あくまでも1つの指標です。


海外大学進学となると高額な学費や語学力など日本の大学へ進学するのと話が変わってきますが、色々と調べてみると大学選びの新しい視点が得られると思います。



ABC

休校が伸びましたので、今週よりG Suite For Education とメールを通じて各教科より課題を出していくことになります。最初はお互い慣れるまで不便なこともあるかと思いますが、頑張っていきましょう。


さて、少し前の話になりますが、京都大学望月新一教授が長年未解決問題であったABC予想を証明し世界を驚かせました。

論文の発表は2012年で世界の数学者達でさえ、8年という月日を費やしました。論文発表時は43歳でしたので、フィールズ賞の受賞資格である40歳以下を満たしておりませんので受賞はないでしょうが、年齢制限を満たしていれば…といったところですね。

ちなみに、日本人受賞者は過去3人で30年ほど受賞者が出ておりません。


論文の枚数も600ページに及ぶそうですが、この望月教授の経歴がとんでもないです。

16歳でアメリカのプリンストン大学(超名門)に飛び級で入っておられ、23歳で博士課程を修了されています。


https://www.asahi.com/articles/ASN424TFLN30ULBJ00W.html


共通テストに向けて②

前回の続きです。
結局、大学入学共通テストとセンター試験の違いは何かをもう少し考えてみました。

センター試験は少しずつ形式を変えながらもある程度は型の決まった問題が多かったです。ですので、過去何十年分も蓄積されている過去問演習は効果的な対策でした。

一方で共通テストはその型が一度、崩されます。「知識の有無を試す問題」から「知識を使えるか試す」タイプにシフトしていきます。(この背景にあるのはAIの台頭。情報の処理だけならAIで十分です。だからこそAIには取って代わられない人材の育成を目指しています)

よってこれまで以上に「初見・未知の問題とどう向き合うのか」が問われるようになっていきます。

さらにはセンター試験にはあまり見られなかった「融合問題や複数資料から読み解く問題」「複数の正解を選ぶ問題」「問題が会話形式になっている問題」「実生活に近いシチュエーションの問題」などの出題が増えていきそうです。

では、私達はどのようなことに気を付けて日頃の勉強に取り組んでいけばいいのでしょうか。皆さんはまだ高校1年生ですので、現高3、現高2の先輩達が受験した2021年度、2022年度の問題を見ればある程度、雰囲気はわかるでしょう。しかし、過去問演習だけでは点数を伸ばしにくいと言われているのが今回の変更の特徴です。

 そこで、今から約3年をかけて「初見・未知の問題に出会ったときに冷静に対処できる力をつける」ことが大切になっていきます。そのために効率だけを追求した勉強だけではなく、知識の背景まで深く理解する、正解しても別解まで追求する、新聞やニュースに普段から触れたり、本を読む習慣を身につけて読解力を向上させたり、出題者の意図について友達と話し合ったりと勉強本来のあり方に立ち返ることが求められています。

そのようなことを意識して高校での勉強を始めてもらえると3年後にはきっといい結果が得られるでしょう。

共通テストに向けて

2021年度入試(現高3学年)よりこれまでのセンター試験から名称が変わり大学入学共通テストに名称が変わります。ただ名称が変わるだけでなく、それに伴って出題形式も変わっていくだろうと言われています。


まず、当初予定されていた、国語と数学での記述式の導入は見送られました。これによってマーク式の出題となります。


また、英語民間試験利用の導入も見送られました。しかしながら、多くの国公立大学、私立大学で英検等の資格を有する者を一般入試で優遇したり、受験資格として設定していたりします。この点に関しては今後も拡大傾向でしょうから、さらに上の級の合格を目指して取り組んでいくと後で大きなメリットとなるでしょう。なお、皆さんであれば英検準一級を最終目標にするといいでしょう。


こう聞くと一体何が変わるのかと言いたくなりますが、出題形式は科目によってかなり変わるかもしれません。

こればっかりは実際の出題を見てみないとわかりませんが、英語では発音アクセント問題がなくなって長文読解の量が増えたり、理科ではデータ分析をさせる出題がされたり、数学では会話文の穴埋めを選択肢から選ぶような知識だけでは解けない問題が出題されたり…といったことが言われています。


こうなるとセンター試験の過去問演習は意味を持たないのか?といったことになりますが、センター試験は基礎を固めるための良問揃いですので、取り組むことにとても意味はあります。


果たして、休校の影響が次の大学入試にどのように現れるかはまだわかりませんが、先を見据えて準備をしていきましょう。


大学入試共通テストについては河合塾の下記のサイトにまとまっています。ご覧になってみて下さい。

https://www.keinet.ne.jp/exam/basic/structure/center.html